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    評価:
    奥田 英朗
    講談社
    ¥ 920
    (2002-09-13)

     まさに最悪という言葉がぴったりな小説でした。

    物語の構成は、別な三人のストーリーが徐々に交錯していくというものです。

    いやあ、本当にその三人は最悪な方向へ向かっていって最悪が頂点に達した時に出会うのです。それはそれはとてもドラマチックにね。その後継はとても滑稽で、現実にはあり得そうでたぶんあり得ないような偶然が重なって出会います。

    途中からスピーディーに展開する物語は読んでいてとても爽快で、巻末の解説でも書いてあったけど映画の様な小説です。うん、映画を見ているみたいでした。

    特にやくざに捕まって暴行を受けるシーンなんてわりとリアルで僕は好きでした。上司からセクハラを受けるシーン。あと、太田さんが血だらけになるシーンとか。最悪なんですよ。とにかく最悪なので、気持ちが沈んでいる人にはお勧めしません。

    皆それぞれ人生は最悪だと思っている中をどうにか生きようとする所がきっとこの小説の見所です。僕はあまりに滑稽すぎて読んでいて笑ってしまったのだけど。

    特に三人が出会うシーンが最高に良かった。ずいぶん作家も引っ張ってくれたから余計に良かったのかもしれない。

    でも、ラストは穏やかにフェードアウト的な感じで見所はそのちょっと前なんだよな。それがまた悪くない。その前に興奮させてもらって落ち着きながら読了できるって小説はあんまりないから。

    僕は奥田英朗ってこの作家の小説は初めて読んだのだけど、とても読みやすいし、登場人物の心情なんかも上手く書いているので物語にはすぐに入っていけます。別の作品も読んでみたくなった。

    僕は、この小説を読んで思ったのだけど、人生はそれほど悪くないよ。ここまで運の悪い人たちはあんまりいないと思う。でも、もしかしたら僕が知らないだけで実は結構いるのかもしれないな。たぶん。
    | Book & Comic | 18:35 | comments(0) | - | pookmark |
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